バスは途中で休憩を入れつつ約六時間半で夜のバスターミナルへ到着した。外は極寒。持ってくる服を間違えたと後悔していたらターミナルから市街にあるバス会社のオフィスまで無料で運んでくれるセルヴィスと呼ばれる無料ミニバスがやってくる。
極寒のバスターミナル
ターミナルからオフィスまではあっという間。ここから旧市街まで少し距離があるのだがまだ市内バスが動いていないようなので歩いて行くことにした。
空はうっすらと明るくなってきており白壁の建物が浮かび上がるように見えて美しい。写真を撮りつつ歩いていたら目の前に車が止まり旧市街まで連れて行ってくれるとのありがたい申し出を受けたが写真を撮りたいんだと断った。(後で気づいたが声をかけてくれたのはバスで隣に座っていた人だった)
夜明け前の街
旧市街の中央広場を目標にしていたのだが気づかず通り過ぎたというアクシデントはあったが歩くこと約三〇分で旧市街へ到着する。
古い家
まずは宿探し。広場から少し上った所にあるゲストハウスへ。鍵が開いていたので入ると誰もいない。仕方ないので待つかと椅子に座っていたら髭の男が入ってきた。声をかけると宿屋の主人らしい。まだみんな寝ているからと小声で話しドミトリーを見せてもらい値段を聞いてここに決めた。
先客が三人いたが起こさないよう静かにしつつ久しぶりのシャワー。日本の家を出発して既に五十四時間。実に気持ちいい!シャワーを浴びて三時間ほど仮眠。途中、他の三人がばたばたしたのが聞こえ、目が覚めると皆いなくなっていた。
窓から外を見ると雨が降っている。かなりやる気を削がれ外をぼっと眺めていたら男の子とスカーフを被った女性が入ってきてシーツ交換を始めた。女性は日本語が話せ、日本に観光で行ったことがあるらしい。京都が良かった、子供が大きくなったらまた行きたいと言っていた。男の子はベッドの上に上ったり騒いだり元気だった。
部屋から見える風景
雨がやみそうにないので傘を差して出かける。まず少し高台にある博物館へ行くが月曜なので休館。実に幸先の悪い日である。
その後、雨の街をあてなく散歩。途中、昼食に入ったレストランで子供がちょっかいをかけてきたので相手をしてそして気づけば街を見晴らせる高台まで上ってきていた。
人のいない商店街
食堂の子供とえせピカチュー
小学生らしき子供数人に声をかけられ金くれとねだられたのは残念な思い出だったが、ここから見るサフランボルの街は茶色い屋根瓦と白い壁、尖塔が印象的なモスク、小さい石が敷きつめられた石段の道など趣深い街だった。
金くれと言ってきた子供たち
この後、公開されている民家を見たり、再び町を散策したりしていたら雨が止む。サブランボルには猫が多い。警戒心の強いのもいるし呼ぶとすり寄ってくるのもいる。時には喧嘩していることもある。猫好きなら気に入るかも。
食後に毛づくろいをする猫
カメラのおっさんを警戒する猫
猫ケンカ中。猫一匹が囲まれていたのを逃げたところ
公開された民家にて。これは一体何の再現なんだろうか・・・
私が気に入ったのは博物館のある高台から見たサフランボルの景色だ。見晴らしが良く町の様子が広く見渡せる。雲の隙間から差す太陽の光が街の一部分だけを照らしコントラストが生まれ美しさを感じた。実際ここで写真を撮ったり、ぼっとしたり、猫と遊んだりしていたら三時間くらい経っていた。
サフランボルの街
博物館のある高台からの景色
トルコは日が長く一八時になってもまだ明るい。夕暮れまで待っているのも悪くないと思ったが、疲れをとるため夕食を済ませて宿に戻ることにした。街のレストランに入ったら街で軽く話をした日本人がいたのでつい長話。旅に出て既に一年以上であと数ヶ月で帰国する予定とか。ひったくりやテロ現場に居合わせたなど色々楽しそうな(?)旅をしているようだった。
夜道にて
つい長話をしてしまいレストランを出たのは二〇時。宿に戻りシャワーと洗濯を済ませて就寝。運の良いことに今夜は六人用ドミトリーを独り占め。光や音を気にしなくていいし、一個しかないコンセントでデジカメのバッテリーやノートPCなど思う存分充電できてラッキー。
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