七時少し前にドアの開く音で目覚める。旅行者が到着したようだ。元々七時に起きる予定だったので少しまどろんでから起きる。旅行者はベッドに入ってすぐに眠ってしまったようだ。
荷物をまとめていると旅行者が何か言ったので振り向くと、珍妙な光景が。壁沿いに直角に足を上げた状態で眠っている。ずいぶんアクロバティックな寝方だ。顔と寝言からして韓国人かな。
荷物をまとめてから朝食のため外へ。霧雨が降っていた。ほとんどのレストランは閉まっていたが、開店している店を人に聞いて何とか見つける。朝食はレンズ豆のスープとパン。トルコの食事は何か頼むとパンが勝手についてくるのが嬉しい。
朝から土産物屋が営業していた
旧市街でバスを待つ人々
宿に戻り荷物を持って出発だ!広場でおっさんや学生でいっぱいのバスに乗って新市街へ。そしてバス会社でアンカラ行きチケットを購入。セルヴィスでターミナルへ行き約三時間半でアンカラに到着する。
アンカラではパンを買い、明日行くカッパドキア行きバスの時間を聞いてスングルルへすぐに出発。バスに乗るとジローラモに似た隣のおっちゃんにトルコ語で声をかけられたので、日本語でスングルル行って、ボアズカレに行くんだと伝えると何かうにょうにょ言っていたので何言ってるかわかんないけど俺はねボアズカレに行くんだよとまた日本語で返す。どうもこのおっさんもスングルルで降りるそうだ。
アンカラのバスターミナルにて
アンカラを出発すると雨がポツポツ降ってきて、更に進むと叩きつけるような豪雨に変わった。バスの前にある温度計も一〇度を下回りかなり冷え込んできた。今回持ってきた装備だと一〇度を下回ると辛いんだが東に行くと寒くなるのかなあと心配。
もっと進むと空は真っ黒い雲で覆われているのに雨がやみ路面が乾いている状態になる。どうやら雨雲を追い抜いたようだ。そして更に更に進むと青空に白い雲がもくもくと浮かんだ天気に変わる。車窓からは小高い丘に緑の草原、こげ茶色の畑が見える。所々で羊の群が草をはんでいるたり実にのどかな景色だ。気温もぐんぐん一五度まで上がる。太陽って偉大だなあ。
二時間半でスングルルのバスターミナルへ。隣のジローラモのアドバイスでセルヴィスに乗り街へ向かう。少し走るとセルヴィスが止まりジローラモがあいつに着いていけと言うので礼を言い下車する。
髭の若い男について行くと公園そばの道に連れて行かれ別れる。最後にここで待っていればボアズカレ行きのバスが来るはずと言っているようだった。(トルコ語わからん)言われた通り待っているとおっさんや子供に声をかけられたり、学生っぽい若い女性に一緒に写真を撮らせてほしいと彼女のサイバーショットでツーショット写真に収まったり、何かえらい人気だった。スングルルでは日本人が珍しいのか。
連れてこられた公園の前で
英語の少しできるじいさん曰くボアズカレ行きのバスは十七時半に出るらしい。まだ一時間半も先か。チャイに誘われたので行くことにする。公園のすぐ近くにあるチャイ屋の店先のテーブルに二人並んで座って甘い紅茶を飲む。
少し経つと空が暗くなってきて一気に寒くなってくる。雨が降り始めたと思ったらすぐに小粒の雹が!こりゃ参ったと店の中へ避難。店の中には髭のじいさま方がいくつものテーブルに別れて座っていていかにもトルコな雰囲気。
チャイを飲んでいると後から入ってきた布を頭に巻いた若い男がこちらに気づいて声をかけてきた。運転手をしていて三トルコリラでボアズカレまで行くそうだ。じいさんも三トルコリラなら良いだろうと言うので男がチャイを飲むのを待って出発することにした。
チャイ屋の中から。雨が小雨になってきた
雨が止みいざ出発。彼はタクシードライバーなのだがボアズカレに住んでいて帰る途中だからと安い値段で乗せてくれたようだ。乗客はじいさんと私とじいさんの知り合いらしき男の三人。運ちゃん曰く今年の十二月に日本に行くとのこと。以前トルコに留学をしていて、今は京都に住んでいる日本人の友達がコーディネートしてくれるらしい。
ボアズカレの後、どこに行くか聞かれたのでアンカラに戻ってカッパドキアに行くと伝えると何でわざわざアンカラまで行くんだ。ヨズガットに出た方が早いと言われ地図を見ると確かにそうだ。バスがあるか聞くと走っていないのでタクシーで行くそうだ。メーターだと五〇トルコリラだが半額にすると言う。他にボアズカレの遺跡の見所のハットウシャシュとヤズルカヤを巡ってから最後にヨズガットに行って一〇〇トルコリラとのこと。
ガイドブックに書いてあるより少し安いし、移動時間が短縮できるのは大きいな。どうするか考えていたらボアズカレに到着。村の入り口の集落でじいさんとその知り合いは下車。礼を言い別れる。チャイを3杯もごちそうになった上、ボアズカレへ無事到着できたのはあなたおかげです。ありがとうございました!
ボアズカレの宿の前から
タクシーでそのままホテルまで連れて行ってもらい朝食着きで三〇トルコリラと予算内だったのでここにする。運ちゃん曰く日本の有名ガイドブックに載っているホテルは従業員が日本人女性をレイブした事件があったのでオススメしないと言っていた。犯人は既に刑務所に入っているらしい。今年の三月か四月に事件が起こったばかりだと言っていた。
明日一緒に行く約束をして運ちゃんと別れる。結局スングルルからの三リラは明日の一〇〇リラに含んでOKとのことだったので有り難くその申し出を受けることにした。
まだ明るかったので村を散策。放牧された羊の写真を撮ったり、遺跡の入口でたこ揚げをして遊んでいる子供と話をして遊んだりしていたら日が暮れたので宿に戻って夕食。この宿は以前三笠宮殿下がボアズカレを訪問した際に宿泊したホテルらしくレストランに写真が飾ってあった。
鶏が広場で気ままに歩きまわっている。のどかだ。
遺跡の前で子供たちに声をかけられ写真を撮ってあげた
遺跡の前で凧揚げをする子供
この宿は暖房がなくて寒い。着れるだけ着て就寝。のどが痛くて風邪気味。悪化しないといいんだが。
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