ヒッタイトの遺跡に栄枯盛衰を見て奇岩の大地カッパドキアへ(2011年4月20日)   

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2018/05/21

ヒッタイトの遺跡に栄枯盛衰を見て奇岩の大地カッパドキアへ(2011年4月20日)

寒い夜だったが毛布三枚とTシャツ二枚、フリースとウィンドブレーカー一枚ずつという最高の布陣で無事乗り切った。喉はまだいがらっぽいがまだいける。


この日の朝食

朝食はパンとハムやにチーズに野菜などの簡単なもの。さっと済ませて荷物をまとめて約束の九時に出発。まずはヒッタイト帝国の都だったハットウシャシュ遺跡へ。入口で入場料を払いタクシーで順に見所を巡っていく。

遺跡に入ってすぐある神殿跡

神殿跡の近くで。青空に草原、そして遺跡。

途中、ドライバーがイタリアの学生を三〇リラで乗せても良いか、一五リラずつ配分しようと言うのでOKしてイタリア人カップルと一緒に行くことに。一緒とは言ってもお互い車を降りてドライバーから説明を受けたらバラバラになったので変に気を使わなくて良い。

タクシーの運ちゃんに話を聞く前は歩いて行こうとしていたのだがタクシーを使って正解だった。この遺跡は高低差がある上にとにかく広い。遺跡の状態はあまり良くないが所々に点在する石の基礎から往時の繁栄を偲ぶことができる。各所にある彫像が置かれた石造りの門、大小様々な神殿、そして広大な王宮など初めて鉄器を用いて広大な帝国を築いたヒッタイトの首都にふさわしい。ただ、時間の流れというのは残酷なものである。

遺跡の中に生える草。転がっている岩はヒッタイトの遺構。

遺跡の最も高台にあるスフィンクスの門からはボアズカレの村や遺跡の広い範囲を見晴らすことができる。青空に白い雲、日も射してぽかぽかと暖かい。実にのどかなところだ。各門の彫像はすでに持ち去られたか、オリジナルが残っていても痛みがかなり激しかった。

ライオンの門の像。これは現代になって復元されたもの。

王の門

遺跡からボアズカレ村方面を臨む

気づけば既に十二時。イタリア人の荷物をピックアップするのと、昼食のため宿へ。彼らは私と同じ宿に泊まっていたようだ。朝食を十分食べたのでお昼はスープのみ。従業員と話をしたら地震と原発の話をされた。やはりみんな知っているんだね。

昼食のレンズ豆のスープ

昼食後はヤズルカヤと呼ばれるヒッタイトの神殿へ。日本人ツアーのバス2台とすれ違った。みんな定年後らしきおじさま、おばさまばかり。ゴールデンウィークでもない今の時期にツアーに参加するなんて確かにその年代になるんだろうな。

ヤズルカヤもそれほど保存状態は良くない。けれど数千年前の彫刻がこれだけ残っているのはかなり運が良かったのだろう。

12神のレリーフ

壁面にはいくつもレリーフを確認することができる

車に戻るとドライバーが用事があるので兄弟と交代すると言って立ち去った。別の男がやってきたので支払いの認識が合っているか確認。特に問題ないようだったのでイタリア人を待つ。俺がチャーターしたタクシーに安く相乗りさせてあげたんだが最初は気を使ってか、たまたまか早めに戻ってきていたのに最後はお構いなしになってたな。まぁいいけど。

彼らを待つ間、駐車場の土産物屋と話していたら小さい石の置物が五〇リラとか(二五〇〇円)どんだけ日本人からぼったくってんだよ。材料費はほぼなし、ハンドメイドの人件費を考えても一〇〇円でも利益出るんじゃないのか!?

イタリア人に運転手が代わったことを伝え、ヨズガットヘ出発する。約三五キロの道のりを走ること約三〇分でバスターミナルだ。ヨズガットは盆地にできた街で斜面に立ち並ぶ屋根が印象的だった。小さい村だと思っていたが二車線道路に商店街などちゃんとした街だったので驚いた。

バスターミナルでタクシーに支払い。あれ!?イタリア人二人が合計四〇リラ払っているぞ。ドライバーに質問するとうにょうにょ言うので、イタリア人の運賃を半分ずつに分ける約束だったから昨日約束した一〇〇リラから四〇リラの半額の二〇リラ引いた八〇リラしか払わんと伝えて立ち去った。嘘は否定しないがばれないようにやってくれ。お互い気分が悪くなるだけだから。ただ私の支払いが八〇リラだとしても彼には当初の予定の一〇〇リラよりも二〇リラ多く入ったからまあ御の字だろうな。

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ヨズガットからカイセリへ向かうバスの車窓から

ヨズガットからいくつもの街を経由して人を乗せ、草原と丘に囲まれた道をバスで走ること三時間でカイセリの立派なバスターミナルヘ到着する。チケットを買うため建物の中へ。入口に金属探知機があるのだが何もチェックされず通過時ピーと空しく音が鳴っていた。電気の無駄だ。日本ならでん子に怒られるぞ。

ギョレメ行きのチケットはすぐに買えたが、出発は一時間後の一八時。到着する頃には夜か。出発を待っている間にザーザーと雨が降り始める。バスが走り始めても雨は止まなかった。途中、空は黒い雲に覆われたままなのに雲の切れ間から太陽が姿を現し地表を照らし始めた。それから少しすると虹が少しずつ現れやがてくっきりと美しいアーチ型に変わる。車窓から夢中になってシャッターを切るがうまく写らない。

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黒い雲に覆われているのに太陽が現れた

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そして奇岩から発生したかのように虹が現れた

まだ虹が残っている状態でバスはギョレメに到着する。飛び降りて雨の中、傘もささずに虹へ向かって走る。町外れまで来るとうっすらと一部だけが残った虹がまるで奇岩から生えているように空に向かって伸びている姿を見ることができた。ただ時既に遅し、だんだんぼんやりとしてやがてすっと消えてしまった。

空はだんだん暗くなる。バスを降りて虹を追うのを優先したがそろそろ宿を決めないと。一軒目は満室で断られたが二軒目はドミトリーであれば一泊だけなら大丈夫と言うのでここにする事に。宿からでも申し込めるというので気球ツアーとカッパドキアツアーについて説明を聞いて市内へ。

夕食を済ませてから市内のツアー会社を回って値段を調べようと思ったのだが、既にツアー会社は閉店していた。。。さすがに二〇時を過ぎると駄目か。

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夜、しとしとと雨の降るギョレメの街

結局宿で一一〇ユーロで一時間飛行する気球ツアーと、七〇トルコリラで南部の渓谷トレッキングと地下都市などを回るカッパドキアツアー(通称グリーンツアーと言うらしい)に申し込んだ。

宿のリビングで同宿の日本人と情報交換。英語で疲れた頭には日本語は楽で助かった。
明日は気球ツアーなので早起きしなければならぬ。

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この日宿泊したドミトリー



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