遠くから何かの振動音が聞こえる。
深い眠りから少しずつ意識が戻り携帯のアラームの振動であることに気づく。
さっと起きて携帯を止めさっと部屋を見渡す。
何かがおかしい。灯りをつけても光らない。遠くからは自家発電器と思われる低いエンジン音が断続的に聞こえる。どうやら停電しているようだ。
荷物をまとめて階段で一階へ。
このホテル自慢のエレベーターも停電で使えない。
テーブルは空席でまだ誰も来ていないようだ。
従業員に朝食は?と聞くと停電だから10分待てと言われる。
朝食を待つ間に
10分で停電が解消するわけないだろう、金返してもらって外で何か食べるかと思うもひとまずロビーで待つことに。すると10分経たずに呼ばれる。どうやら電気の復旧を待っていたのではなく、ガスでチャイを沸かすのに時間がかかっていたようだ。さっと済ませ挨拶して宿の近くにあるバス会社のオフィスへ向かう。
アイドゥンへのチケットを入手しセルヴィスでバスターミナルへ。
今回は久しぶりの大型バス。ここからアイドゥンまでは2時間40分。
前のおばちゃんが席を後ろに倒してくるのと、隣が太ったおっさんだったので狭かった。
遠ざかるマルマリスの町
アイドゥンではバスターミナルの端にあるミニバス乗り場へ行ってセルチュク行きのミニバスに乗り換える。途中で停車し人を乗せセルチュクには1時間で到着。思っていたよりも早く着いたので宿を見つけてエフェスに行くことにする。
アイドゥンでミニバス乗り場を教えてくれた人
セルチュクのバスターミナルで歩いていると突然日本語で話しかけてくるトルコ人が。
結構しつこい奴だったが振り払い宿へ行き部屋を確保。荷物を置いて出発だ。
再びバスターミナル。さっきの奴が声をかけてきて避けようとしたらエフェス行きのミニバスの発着所を教えてくれる。俺は日本人が好きなだけだと言っていたが海外で日本語を話す現地人ほど悪い奴の可能性が高いのでつい身構えちゃうんだよね。
エフェスへ行くミニバスはすぐに満席になりゆっくりと走り始める。
セルチュクからはかなり近く、10分程で降ろされる。
駐車場や土産物屋エリアを横切って遺跡の入口へ。
チケットを買い中へ入ると歩道の脇に青々と茂った木が植えられていて
日差しが強いので日陰が心地よい。
エフェス行きのミニバスは満員だった
図書館の門はかなり立派。円形劇場も規模が大きく見応え十分だ。
遺跡入場料とは別に15リラ払って入る丘の上の邸宅跡はまだ発掘中らしく作業スペースに瓦礫が並べられていた。既に掘られている場所には古い建物が姿を現していて床や壁のタイルから当時の様子を想像する事ができる。今後更に発掘が進んだら期待できそうな所だ。
図書館の門
エフェスの円形劇場
邸宅跡の発掘現場
賑わう遺跡
エフェス遺跡全体の感想は遺跡の状態は良い方。
今までギリシャローマ時代の遺跡をパムッカレでも見たがこちらの方が保存状態が良かったと思った。
ただそんなに感動も失望もなかったのだけれど。
高台からエフェス遺跡を臨む
遺跡でカッパドキアで会った日本人と再会したので途中から一緒に観光。
セルチュクに戻る際、バスが行ってしまったばかりだったのでまあいいかと二人で市内まで歩いた。
大通りに出ると整備された遊歩道を歩く。
緑の葉っぱが涼しげな並木道。
湿気がないので木陰に入ると心地よい。
歩くこと約40分で市内へ戻る。
意外に綺麗なセルチュクへ向かう遊歩道
観光案内所でイズミル行きの鉄道の時間を聞き、エフェス遺跡からの発掘物を展示している博物館へ。トルコの小学校高学年らしき集団とほぼ入る時間が同じで騒々しい。男のガキどもはは入ってすぐ右にある男根が強調された像で大興奮だった。その辺は万国共通なんだな。
他にも大理石で作られた像やレリーフ、ガラス製品、硬貨などが展示されていた。
彫刻に意匠の凝らされた女神像
ふくよかな黄金の女性像
連れはこれからイズミルに向かうとのことでバスターミナルで荷物をピックアップして駅へ歩いて向かう。車輪付きのスーツケースを引いていたのだが石畳では実に辛そうだ。
途中、少し早い夕食を済ませこじんまりとしたセルチュク駅へ。
夕食のケバブセット
イスタンブールで見た路線は電化されていたがこの路線はまだのよう。
駅で世間話していたらほぼ定刻通りに汽車が到着。
2両編成と短いがデザインがシャープであんまり愛嬌のない車両だ。
人がたくさん降り、入れ替えにたくさん乗ってイズミルへあっという間に走り去ってしまった。
停車中に話をする駅員と運転手
時間は既に19時半。太陽はだいぶ傾いているがまだ明るい。
途中、スーパーで水を買って宿に戻ってまったりしていたら部屋をノックする音が。
ドアを開けると軽く挨拶した韓国人が立っている。
ワイン飲むから一緒に来ないか誘われた。
ちょっと顔を出すつもりで行ってみると韓国人4人。
ワインを空ける人たち
最初は英語で話していたのだがだんだん韓国語の割合が多くなり挨拶して部屋に帰って寝た。
印象に残ったのはワインを手酌で入れるとその向かいにいた人が3年恋人ができなくなるとか。
それを打ち消すために他の人が指を鳴らすといいらしい。
おかげで私は6年恋人ができないようになりました。
旅の話だけでなく芸能人やゲームの話なんかもしたが結構日本のこと知ってるっぽかった。
ゲームの話で秋葉原を歩いていたら云々と言ったらオタク扱いされたのは心外だったが。
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