朝の路上市場
市場の露天は既に準備が終わっているもの、絶賛準備中のものがあり、開店準備のために荷車に野菜を載せて歩くもの、マネキンを何体も担いで歩くものなどの他に買い物客もいてなかなかの賑わいだ。
消防署の前にエルサルバドル国境の町アングゥイアトゥへ向かうバスが停車していて出発は七時らしい。早起きした意味がなかったな。一五分ほど散策してバスに戻る。
乗客はあまり増えなかったが野菜、謎の麻袋など荷物がどんどん増えていく。七時少し過ぎに発車し街中は客を乗せるために車掌が行き先を叫び、マイクロバスはゆっくり走る。チキムラを出る頃には補助席を含め満車になっていた。
補助席含め一列四人が定員なのだが車掌は詰め込もうと必死。子供なら何とかなるかもだけど一人補助席に太ったおばちゃんがいるから無理なの気付けよ。結局無理だと気付いたようで難を逃れる。
一時間ほどでケツァールテペケに到着し、人と荷物を降ろしたので空席ができたが、少し走ったところでぞろぞろ乗ってきたので再び満車に。山道を走るので所々で遠くまで見晴らせるので景色がよい。グアテマラは本当に緑が豊かだ。
コンセプションラスミナスの町で人が降りてバスは空席が目立つようになる。もうひとつ小さい村に立ち寄ってからバスは国境に到着する。トレーラーが二キロ以上長い列を作っていた。
グアテマラ側の税関。トレーラーが行列を作っていた
グアテマラ側にはバス発着場の近くに商店があるのみ。数一〇〇メートル歩くと屋根と柱しかない高い建物が見えてくる。これがグアテマラのイミグレ兼税関だ。渡された税関申告書を記載しパスポートを提示したらスタンプと紙切れをもらえる。
鉄骨で組まれた欄干が特徴的な橋を渡るとエルサルバドルだ。イミグレの制服を着た男にパスポートを見せろと言われてどこに行くのか聞かれてグアテマラ側で受け取った紙切れを回収されてもう行って良いとのこと。スタンプは?と聞くとグアテマラと情報を共有しているから大丈夫だという。念のため窓口に寄ったがやはりスタンプは捺されなかった。スタンプくれと言ったら今は空港でしか捺していないとのこと。
エルサルバドルに入国。メタパン行バス
エルサル側には小さい集落があり、道路工事をしている最中だった。坂道を登っていくとバスが停車している。次の経由地メタパン行きバスだ。乗車して発車を待つ。運転手が乗り込んできて運賃を回収してからバスは発車する。
下りが多いが途中乗客が何人も乗ってくるのでスピードは上がらない。グアテマラと同様緑が多く道路の上に木が茂っていて緑のトンネルのように見えた。
町に入り国境から三〇分でバスターミナルに到着する。行き先にサンタアナ、サンサルバドルと電光掲示されているバスを見つけてそのバスへ。ばっちりエアコンが効いて座席も二×二でちゃんとしたバスだ。こういう綺麗なバスもあるのだな。サンサルバドルの西バスターミナルまで二時間半で三ドル。乗車して一〇分ほど待っていると運転手が運賃を回収しバスは発車する。一〇分走ったところにあるガソリンスタンドで給油。一〇分以上タイムロスするが再び走り始める。
良いバスでも物売りが入れ替わり立ち替わり乗ってくるのは変わらない。何人も売り口上を述べ去っていくので忙しない。一時間ほど眠っていたら大きな町に入っていた。地図を確認するとかなりサンサルバドルに近づいている。この後行く予定のホヤデセレン遺跡の近くを既に通り過ぎた後だった。
メタパンから二時間半で西バスターミナルの向かいにバスが停車する。時間は一二時四五分。チキムラを出発したのが七時だから六時間弱の移動だ。
ホヤデセレン行きの一〇八番のバス
道路を渡ってバスターミナルに入り、ホヤデセレン行きはどこかバスの近くにいたおっちゃんに聞いたら一〇八番のバスが行くようだ。同じ番号のバスがいくつかあったが一番混雑しているバスに乗る。運賃七六セントは最初に支払う。エルサルのバスは運転手だけのワンマンカーが普通なんだな。
ボロいバスは大音量で音楽を流しながらすぐに発車した。最初は渋滞でゆっくり。片側四車線道路に出て流れが良くなる。バスの運ちゃんは快調にぶっ飛ばしホヤデセレンに到着するまでに二台一〇八番のバスを追い抜いた。朱色に塗られた鉄橋を越えると青に白字のホヤデセレン遺跡の看板が見えてくる。少し先にあるバス停で停車。西バスターミナルからは七〇分かかった。
入口で三ドル支払い中へ。入ってすぐ左にある博物館は閉まっていた。ガラス越しに中を覗くと展示が何もないように見える。女性が声をかけてきて閉館中と教えてくれた。
ホヤデセレンの遺跡の様子
土産物屋とレストランの前を通って遺跡へ。公園内は緑が多く鳥のさえずりが聞こえる。ここでは火山噴火で埋まった約一四〇〇年前のマヤ時代の小さな集落跡を見ることができる。屋根で覆われた三つのエリアに別れていて順路通りに進んでいく。全部で十数棟を見ることができるが遠くから眺めるのみ。遺構の周りには何層にも積み重なった地層が見えて何回も火山灰が降ってきたのがわかる。ゆっくり見たが見学時間は三〇分もかからない。帰りに売店でアイスを買う。本当に暑い日だ。
ゆっくり見たが滞在時間は三〇分程度。博物館が閉まっていて出土品が何も見られないのは残念。正直パスしても良かったかな。
戻りのバスは値段が安くて五〇セント。バスターミナルに行くか確認して乗車。同じ道を戻ってサンサルバドルへ向かう。バスターミナル近くに国立競技場があり宿まで歩くにはバスターミナルへ戻るよりもここで降りるのがよいと下車する。戻りも七〇分程度かかった。
治安が悪いと聞いていたので緊張しつつ宿へ向かう
本日の宿Hostal Cumbres del Volcanへは一〇分ほどで到着。路上生活者を見かけたが人通りもありそんなに危ない感じではなかった。ベルを鳴らすと中に入れてくれる。家をゲストハウスにしたような造りで中庭などの広い共有スペースがあり、共有のキッチンもある。キッチンにはウォーターサーバーがあり自由に使える。シャワーとトイレは同じ個室にあり男女別で二つずつ。お湯も出る。人懐っこい茶色の大型犬もいる。部屋は二段ベッド二つの四人用ドミトリで私の他もう一人しかおらず楽に使えた。無料でWi-Fiが使えるが居室では電波が弱く切断することが多かった。宿の前にバス停がありオキシデンタルバスターミナル、国際バス発着場には4番、オリエンタルバスターミナルには7C番のバス一本で行ける。これで一泊八ドルならありだな。
サンサルバドルのセントロは雑然としていて汚い
バスでセントロまで。セントロには一部植民地風の綺麗な建物があるが概ね古ぼけた汚い建物が多い。通りに面して軽食、服、下着、雑貨、日用品、コピーDVDなどの店がずらりと並んでいて活気はあるが雑然とした印象だ。
大統領府とカテドラルに面したバリオス広場は綺麗に整備されていた。鳩が群れている。カテドラルは正面に東方教会のような聖人の絵が描かれた大きな祭壇が置かれていた。
バスで戻ろうと思ったがセントロの道は一方通行で戻りのバスがどこを通っているかわからないので歩いて戻る。途中、国際バスの発着場でニカラグア行きバスの情報を入手しようと思ったがオフィスが見つからず断念。ローカルバスを細かく乗り継いで行くか。
全く使い物にならなかった閑古鳥のなくショッピングセンター
宿に戻る前にスーパーに立ち寄ろうと思ったが発見できず。ショッピングモールを見つけたが閑古鳥が鳴いていてほとんどの店が閉店している。一部開いている店の店員も暇そうだ。幼児向けの乗り物コーナーがあり、バッタもんのかわいくないミッキー、ミニーにダッフィがいた。
ガソリンスタンドの売店でジュースを買い、屋台で夕食を食べ明るいうちに宿に戻る。レオンの宿や明日の移動についてまったりと調べる。夜一〇時過ぎに雷鳴と共に雨が降ってきて気温が下がり涼しくなった。
0 件のコメント:
コメントを投稿
質問、感想、気付いた点などあればコメント宜しくお願いします。