ドミトリから朝日の差す窓を
荷物をまとめてキッチンのあるスペースへ。昨夜買ってあったパンで朝食。数人起きている人がいるがこちらを見るわけでもなく黙々とスマホをいじっている人。備え付けの漫画を読む人。まぁ一泊しかしないし早々に出るのでコミュニケーション取る必要はないか。
冷蔵庫にキッチンもあるので生活はできそうだな。一泊八〇〇円なので単純計算すると一ヶ月で二四〇〇〇円か。長期滞在割引があればもっと安いかも。私は住むところに基本こだわりはないのだが、ここの汚いドミに長く住むのは嫌だなぁ。安いけど。
歩いて一〇分ほどの泊埠頭へ。座間味行きの高速船チケット売り場に申し込み用紙を記入し並ぶ。インターネットで予約支払いは済ませてあったので往復の乗船券をすぐに受領できた。
慶良間諸島行きの乗船券売り場
チケット売り場から船までは歩いて一〇分弱。出航の一〇分前とギリギリの到着。二階から乗船するが、客室は一階にあるのですぐに階段を降りる。船室は前後に分かれていて進行方向左から2-4-3-2と席が並んでいる。窓側の座席は全て埋まっていたので真ん中の座席に。搭乗率は三〇から四〇パーセントといったところか。空席が目立った。
高速船でわずか五〇分で座間味島に到着する。天気は晴れ。暑い日だ。船着場を出ると島唯一の信号機がお出迎え。この辺りが座間味島で最も大きい集落になっていて店や食堂が集まっている。
座間味島に到着
今夜は船着場から歩いて約二〇分の海岸近くにあるキャンプ場に宿泊予定。船着場にマイクロバスが止まっていてそれに乗れば行けたのだが、早く着いてもなぁということで集落を歩く。道沿いには肩くらいの高さの塀が立っていて、シーサーが屋根の上や家の入り口に対になって置かれている。小学校の芝の生えた校庭の上には鯉のぼりが泳いでいた。神社には本土と同じ形の赤い鳥居があるが社は建築様式が異なり茶色い瓦の屋根に白壁のコンクリ製。正面のガラス窓から中を覗くと本尊にはサンゴと謎の顔だけの像。何じゃこりゃ。
集落にはエセジブリの森のような家も
愛想の悪いおばちゃんの店で三時間二五〇〇円払い原付を借りる。島一周は三時間あれば余裕らしい。
まず西へ進み、マリリンに会いたいという古い映画に出ていたヒロイン犬の像とご対面。台座の上には貝殻や硬貨が置かれて祭られているようだった。
高月山園地展望台から見える集落
宿泊予定の阿真キャンプ場の近くを通って舗装路を進む。このルートには四つ展望台があり、西端にある二つの展望台から見える景色はあまり印象に残らない。二つの展望台から北東にある稲崎展望台からは阿真集落を望むことができる。最後の高月山展望台は港のある集落の北東に位置し、集落を高台から眺めることが可能だ。四つの中ではここが一番景色が良いと思った。ここまでで約一時間。集落を通り抜け今度は東へ。
東側ルートには一つ展望台があるがまぁこんなもんかという感想。東ルートをずっと進むとアスファルトの舗装路が終わり、海岸に向かって細い道を進むと海岸がある。ケラマブルーと呼ばれるだけあって美しい海だ。靴を脱いで波打ち際まで進む。海岸は小石が多くて足つぼを刺激されて痛い。ここまで痛いとはかなり体が弱ってるな。四月だからまだ海に入るのは早いだろうと勝手に思って水着を持ってこなかったのは悔やまれる。
古座間味ビーチ
少し休んでから港方面へ戻り、途中の分岐で古座間味ビーチへ向かう。ここには売店やレンタル屋があり賑わっている。白い海岸にはビーチパラソルが立ちその下にビーチチェアが置かれ人が寝そべっている。エメラルドグリーンの海にはシュノーケルをする人、波打ち際で遊ぶ人々。いいなぁ。バイクで立ち去る際にレンタル屋の従業員にまた来てねと声をかけられサヨウナラ。
返却時間の少し前にバイクを返却。車が走っていないので走りやすい道だった。高低差があるので自転車よりもバイクがおススメ。
テントの設営完了
歩いてキャンプ場へ。キャンプ場の受付で名前を告げ予約していたテントを受け取る。ここで入場料とレンタル代とその保証金を支払う。海岸には設営禁止で手前の森の中に張ってくれとのこと。サイズは小を借りたが二~三人用ドーム型テントで、いつも使っているタイプと違い、入口が張り出たタイプなのでアウターの方向がわからず悩む。それでも何とか設営を終えて一時間ほど昼寝。
昼寝の後は海岸を西へ歩く。キャンプ場を離れると人がいなくなって静か。ヤドカリが集団でパイナップルに似たアダンの実にかじりついている。私が近づくとすぐに殻に閉じこもるもの、走り回って逃げるものなど性格に個体差があって面白い。神の浜展望台の下まで行ってキャンプ場まで戻る。
アダンの実に取りつくヤドカリ
陽が傾いてきたので夕食にしようと阿真の集落を歩くが軽食を提供するペンションがあるだけ。歩いてフェリー乗場のある集落まで戻る。歩いてみるが食堂は一六時に閉まってしまい居酒屋ばかり。仕方がないので居酒屋に入って塩焼きそばを食う。那覇で買ってきた弁当は夕食に残しておいて昼は食堂で済ませる方が良かったな。商店で朝食用にパンを買ってキャンプ場へ戻る。帰り道は真っ暗になっていた。集落以外は街灯がない。肌寒くなってきたのでシャワーは翌朝にしてテントに入る。
二一時に突然大音量でチャイムが鳴り、驚く。音が大きくなったり小さくなったりと安定しない感じ。夜にわざわざ鳴らさなくてもいいのに。
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