立っているのがバス車内で口上を述べた後に金を集める男
まずはパナマシティの北東にあるポルトベロを目指す。延泊を伝えて九時過ぎに出発。メトロバスでバスターミナルまで出て一〇時過ぎのコロン行きバスで経由地のサバニータスへ向かう。パナマのバスでも商売が認められているようで太った男が口上を述べて人に寄付を募っていた。
出発して五〇分程度で経由地に到着し下車。雨が本格的に降り始めていた。右に曲がったところにあるスーパーの屋根の下でポルトベロ行きを待つ。
ポルトベロ行きバスが停車するスーパーの屋根の下
一〇分ほどでフロントガラスにPortoBeloと書かれたボンネットバスがやってくる。パナマのボンネットバスには落書きのような絵が描かれていて個性的だ。
車内には音楽がかかっている。途中、小さな村に立ち寄り海岸沿いの道に出て更に進むと左に砦の跡が見えてくる。ポルトベロだ。サバニータからは約五〇分かかった。
小さい村なのに意外と大きなポルトベロの教会
村のバス停で下車。近くに白で塗られ紫で縁取りされている教会があったので入る。ミサの最中だった。一〇〇人以上入る大きな教会だがミサに参加しているのは十数人とかなり少ない。天井とそれを支える柱は木製だ。正面に焦げ茶色の大きな祭壇があり、左に黒いキリスト像、右にマリア像がそれぞれ別の祭壇の中に安置されていた。
ポルトベロのサンヘロニモ砦。奥に見える白と紫の塔が教会
ポルトベロには二つ砦がありバスから見えたのがサンティアゴ砦で村の中心にサンヘロニモ砦がある。後者は教会から歩いてすぐだ。砦には煉瓦で組まれ黒っぽく変色した白い漆喰で塗られた壁と錆びて変色してしまった鉄製の大砲が海に向けていくつも並べられている。地面は芝が植えられ緑だ。そんなに広くないのですぐに歩ける。
カリブ海に面した港だが海はあまり綺麗ではなく残念。湾には漁船やヨットが十数隻停泊していた。
中央公園を歩いているとフリーWi-Fiの表示あり。こんな田舎でホントかよと試す。名前やメール、生年月日など登録する必要があったがネットに接続成功。パナマは進んでいるな。
村外れのサンティアゴ砦まで歩く。狭い村なので五分程度で歩ける。サバニータスでは雨が降っていたがポルトベロは雲が多いが青空が覗いていて日差しが暑い。
サンティアゴ砦もサンヘロニモ砦と似たような様式だが、こちらの壁には銃を撃つための穴が開いていた。
展望台から眺めたポルトベロの町
この砦の向かいに丘へ登る階段があり村や砦を上から見晴らせる。白い入道雲に青空、ビビッドな色の屋根。何だか夏っぽいな。パナマには四季はないけど。
村の中心部へ戻る途中にコロン行きのボンネットバスがやってきたので乗り込む。約一時間の滞在。天気良かったし気分が良い場所だ。歴史を考慮しなければ正直砦しかないのでがっかりする人もいそうだがけれど。
サバニータスのT字路を歩道橋の上から
サバニータスへの戻りも五〇分。スーパーのあるT字路で下車し、歩道橋で反対側へ渡ってバス停で待つ。行きと同じ綺麗なバスで帰ろうと思っていたが五分ほど待っていたら行き先にパナマと書かれたボンネットバスがやってきた。聞いてみるとバスターミナルへ行くらしい。それならいいやと乗車。値段を聞いたら往路のほぼ半額だった。(往路三.一五ドル、復路一.六〇ドル)
安い理由はバスがボロいのと時間が倍かかるからだろう。ボンネットバスは乗客を乗降させるため途中まで高速道路に並行して走る一般道でバス停に止まりながら進む。途中から大雨になり窓を閉めたので車内が蒸し暑くなる。立て付けが悪いのか走っていると窓が勝手に開いて雨が車内に入ってくる。すぐに隣に座っている乗客が閉めるのだが立て付けの悪い窓はまた勝手に開き、また閉めるを繰り返すことに。
何もないところでバスが停車したので何だと思ったら後ろに全開になっている窓があり運転手はそれを閉めて再び発車した。
バスターミナル周辺をぐるりと回ってサバニータスから一時間四〇分でバスターミナルの二階へ到着する。到着前に雨は上がっていた。
バスターミナルにClaro社の携帯ブースがあったのでデータ通信SIMについて聞いてみると一〇日有効で一.六ギガ通信可能なSIMが五ドルらしい。思っていたより安い。昨日買っておけば良かった、失敗したと思いつつ購入。設定は店員が手際良くしてくれる。実際使ってみたが速度は速くて100Kbps程度と低速。こんなに遅いんじゃ絶対にデータ量を使い切ることはないな。通信インフラはやはり日本が進んでいる。値段が高すぎるけど。
旧市街へ行こうと思っていたが雨が再び降ってきたのでバスターミナルの向かいにあるショッピングモールを散策。ボーリング場と併設されたゲームセンター、シネマコンプレックス、衣料品、日用品、スポーツ用品、おもちゃ屋、フードコートなど一通り揃っている。フードコートの近くにはメリーゴーランドが回っている。鳥やら動物やらの大きな像が所々に置かれていた。
ショッピングモールを歩く足が不格好な恐竜の着ぐるみ
リアルな恐竜の人形がカートに乗って移動していて何だろうと思っていたら、恐竜は着ぐるみでカートから降りて動き出したのは笑った。精巧にできた着ぐるみなのだが足は人が入っているので太くて不格好。デフォルメしていない恐竜の着ぐるみは初めて見たので感心した。パナマなかなか侮れんな。
ぶらぶら散策していたらもう一八時近い。暗くなる前に帰らねばとメトロバスで宿へ向かう。ぐるりと遠回りをするので宿の近くまで三〇分。日が沈みだいぶ暗くなってきていた。昨日と同じ店で夕食にして宿でゆっくり過ごす。明後日の朝の飛行機なので動けるのは明日までだ。
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