テヘラン   

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2024/01/28

テヘラン

この記事では2019年12月にテヘランに滞在した際のことについて記載する。

[観光]

テヘランには一泊だけしたのであまり多くの場所には訪問できなかった。私が訪れたのは国立博物館、ゴレスタン宮殿、バザールの3カ所のみ。いずれも宿の近くにあるエマームホメイニ広場から徒歩圏内で楽に回れた。

・国立博物館

本館と別館で入場料100万リアル。本館だけで良かったのだが別館とのセット価格のみ表示されていた。聞けば本館だけ買えたんだろうか?

まずはイスラム化より前の時代の収集品を展示している本館へ。順路は2階から。数万年前の猿人、原人時代から展示が始まる。石器や土器、動物の骨を使った矢尻、土偶などの展示が続く。この階の展示、かなりの量があるが新しくても紀元前3000年より前の物なんだよね。文明発祥の地に近いとそれだけ色々出土するんだろね。このフロアで特に印象に残るのが紀元前5000年代に作られた大きさが1メートル以上ある土器と紀元前3000年代に作られた石の印鑑だ。(往時は粘土に印鑑を捺していたようだ) 日本では出土しないものが多くイランすげーなと。

1階は時代が進みアケメネス朝以前の紀元前600年代~2000年代くらいの土器、印鑑、像、武器などの展示がある。この時代になると動物を模した愛嬌のある土器も作られるようになったようだ。

そして最も見応えがあるのがアケメネス朝時代の展示だ。ペルセポリスから出土したレリーフや牡牛の像が上部に乗った柱、楔型文字が刻まれた大小の石板、王の威光を示す上半身のなくなった像(この像は足のサイズが大きすぎる)、獅子の顔が付いた黄金の杯など印象に残るものが多い。ペルセポリスに行くのが楽しみになった。

パルティア時代の像は顔がギリシャ、ローマっぽくなる。そして最後のササン朝時代はガラスや金属の壷など造形がかなりしっかりして時代の進歩を感じさせる(それでもまだ7世紀だけど) モザイク画が数点あったが人物がペルシャっぽくないなと。

別館はイスラム化以降の展示でコーラン、ペルシア製や中国製の器、繊細な彫刻が施された木製の扉などが展示されていた。イスラム教は偶像崇拝が禁止なので展示に面白みがないんだよな。

・ゴレスタン宮殿

ここは内部がいくつかエリア分けされていて入る場所に応じて値段が変わる。全部だと370万リアル。私は基本入場料とメインパレスだけにして160万リアル也。

メインパレスは入口から北に歩いて右に曲がって進んだ場所にあるMain Entranceと書かれた場所から入れる。入場前に靴に青いビニールを被せる必要ありだ。

まずは17世紀に描かれた肖像画、風景画が展示されている。次にイラン国内だけでなくヨーロッパやアジアから輸入した調度品の展示。その後に鏡がモザイクのように貼られた煌びやかな鏡の間がある。キラキラして派手で王宮っぽい。

その後もヨーロッパの宮殿かと思わせるような内装の広間がある。椅子やら壺やらの調度品は何やらイギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国などから多く輸入していたようだ。日本の焼き物も中国の焼き物と並んで展示があった。日本製品が少なくて残念。17世紀から19世紀半ばまで鎖国していたから仕方ないんだろうね。

・テヘランバザール

かなり広かったので歩いたのはほんの一部。エリアごとに販売する商品カテゴリーが分けられていて、人が多い場所は歩きにくいほどだったが空いている箇所はガラガラだった。

ほとんどの場所に屋根があるが建物を出てしまう場所もあった。

[両替]

テヘランは都会だから人が集まっているところに行けば闇両替のおっちゃんもいるだろうとバザールに行ってみたがそれっぽい人が見当たらない。というより人が多すぎて良くわからない。

思った以上に入場料が高く、初日に両替した50ドルも残り15ドル分程度。ドルの手持ちがあまり多くないので2万円ある日本円をテヘランで両替しておきたい。日本円は両替できる場所が限られるのだが、テヘランの地下鉄フェドローサ駅周辺の銀行で両替できると聞いて訪問することに。

地下鉄を降りて地上に出たのは朝の9時過ぎ。早速exchangeの看板の出た両替所が目に入る。銀行を探すかと歩き始めようとすると闇両替のおっちゃんに声をかけられる。日本円は両替可能か聞くとOKらしい。レートを聞くと1万円で100万リアルとのこと。数日前に見たレートだと120万だったので酷いなと思い断ろうとするといくらなら良いんだと聞かれたので数日前に見たレートを伝えるとOKとのこと。しまった、もう少しふっかければ良かったかと思ったがまぁいいやと両替することに。

最初に50万リアル札を40枚受け取りその後、10万リアル札を4枚受け取る。桁が多くて気づかなかったのだがここで特に突っ込みを入れられず交換が完了。本当ならあと360万リアル受け取らなきゃ駄目だったんだがうまくちょろまかされたわ。次の目的地のエスファハンに到着してから気づいた。レートは結局最初の言い値の100万リアルか。酷いレートで両替しちまったな。桁の多いところはレートがほとんど変わらないので闇両替ではなく銀行の方がベターか。

初めて50万リアル札を受け取ったが10万札より小さいので持ち運ぶには良いが小さい店で使うには不便だな。

イランではクレジットカードが使えないので現金を充分持って来る必要がある。宿代や食事代は安く済ませることができるが入場料が10~15ドルくらい取られるのでもし何カ所も回ろうと思っている人はその分も計算して現金を持ってくると良いと思った。

ただ、リアルのレートは不安定なので状況はすぐに変わる可能性がある点に注意。実質レートを調べるにはbonbast.comにアクセスすると良い。ただ、イラン国内からアクセスが制限されているようなのでVPN経由でアクセスする必要がある。

[地下鉄]

テヘランの地下鉄は地下に降りた所に窓口や改札がある。(東欧など地上の場合もあり) チケットは窓口で買う。ICカードを持っている人用に壁に小さいチャージ機もある。

窓口はICカード用と通常チケットの窓口の2種類がある。良くわからんがICカードでも買っとくかとICカード用の窓口に並んで話を聞くと15万リアルで入手できるようだ。係員が英語ができなかったのでいくらチャージされているかもわからなかったが無事入手。カードではなくキーホルダー式だった。

自動改札の読み取り部分にICカードを置くとゲートが開いて中に入れる。ホームに向かう際は路線図を見て自分がどちら方面に向かうかを把握する必要がある。自分が行く方面の案内に従いホームに出る。

女性専用車両があるので男性は乗らないように注意。チャドルを被った女性の絵が描いてあるのと周りが女性ばかりなので気づくと思うが。

中国の地下鉄っぽい車両が入線してくる。内部はベンチシートだけなので向かい合わせの座席がある中国国内から多少アレンジしているようだ。液晶ディスプレイが備え付けられているが使われていなかった。中国だとドアの上に液晶画面や路線図にランプがついてどの区間を走るかわかるようになっていることが多いが、単にシールの路線図を貼っているだけだった。

現在地の把握は駅にアルファベットで駅名表示があるのと車両の連結部上の表示板に英語で駅名が表示されるのでわかりやすい。

電車を降りたら乗り換えの場合はLine番号と行き先に従って進めばよい。出口にはExitの看板に従って行くと良い。出場時もICカードを自動改札に当てる必要があるので注意が必要だ。

[宿泊した宿]

地下鉄のイマームホメイニ駅から東へ歩いて10分弱。宿の周りはタイヤなどの車パーツ屋が多い。入口にはアルファベットの看板があってわかりやすい。階段を上がって2階にレセプションがある。

朝七時過ぎに付いたのだがチェックインさせてくれた。5人用ドミトリで1泊40万リアル支払いはチェックアウト時。チェックインからチェックアウトまでパスポートを預けっぱなしにする必要がある。ドミトリにはシングルベッドが5つとテーブルが1つ置かれているだけのシンプルな造り。コンセントは入口のベッド横に2つだけ。各ベッドの近くに洋服かけが置かれていた。この日のドミトリの宿泊客は私だけだったので楽に使えた。

シャワーは1つだけで洋式トイレと同じ部屋にある。他にイラン式トイレも別室にあった。トイレットペーパーはなかったので持参する必要があった。洗面所は別にいくつかあるので人が多くても大丈夫そう。トイレなどは綺麗に掃除されていた。

受付のおっちゃんの一人が片言の日本語を話していた。地球の歩き方にも載ってるし。ただ、歩き方も3年近く改訂されていないし日本人が昔ほどイランに行かなくなったのかもな。

宿には人懐っこい猫がいた。残念なのは宿泊客が少ないのにwifiが遅かったこと。安いから仕方ないけどね。

コーカサス・イラン旅行記概要

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